固定資産税はいくら?計算方法と住宅用地特例・新築減額をわかりやすく解説【2026年】
新築マンション(土地評価額1,000万円・建物評価額1,500万円)の場合、住宅用地特例と新築減額を適用した固定資産税+都市計画税は年間約13万円です。月額にすると約1.1万円。住宅ローンの返済額だけでなく、この固定コストも含めて住宅購入を検討する必要があります(2026年・地方税法準拠)。
固定資産税とは
固定資産税は、毎年1月1日時点で土地や建物を所有している人に課される地方税です。市区町村が評価額を決定し、原則として毎年4〜6月に納税通知書が届きます。
税率は全国一律ではありませんが、標準税率は1.4%。ほとんどの市区町村がこの税率を採用しています。
固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%
「課税標準額」は「評価額」そのままではなく、住宅用地特例や新築減額などの軽減措置が適用された後の金額です。ここがわかりにくいポイント。
出典:総務省 固定資産税の概要
固定資産税の計算方法
土地の計算
住宅が建っている土地には「住宅用地特例」が適用され、課税標準額が大幅に下がります。
| 区分 | 面積 | 固定資産税の課税標準 | 都市計画税の課税標準 |
|---|---|---|---|
| 小規模住宅用地 | 200㎡以下 | 評価額 × 1/6 | 評価額 × 1/3 |
| 一般住宅用地 | 200㎡超の部分 | 評価額 × 1/3 | 評価額 × 2/3 |
マンションの場合、敷地面積を戸数で割った「持分面積」で判定します。多くのマンションは持分面積が200㎡以下に収まるため、小規模住宅用地の1/6が適用されます。
建物の計算
建物は評価額に対してそのまま税率を掛けます。ただし新築の場合は減額措置があります。
| 区分 | 減額期間 | 減額内容 |
|---|---|---|
| 一般の戸建て | 3年間 | 税額 × 1/2 |
| マンション(3階以上・耐火) | 5年間 | 税額 × 1/2 |
| 認定長期優良住宅(戸建て) | 5年間 | 税額 × 1/2 |
| 認定長期優良住宅(マンション) | 7年間 | 税額 × 1/2 |
※減額対象は床面積120㎡までの部分。
具体的な計算例
例1:新築マンション(土地1,000万円・建物1,500万円)
土地の固定資産税 課税標準:1,000万円 × 1/6 = 約167万円 固定資産税:167万円 × 1.4% = 約23,380円
建物の固定資産税(新築5年間) 通常税額:1,500万円 × 1.4% = 210,000円 新築減額(1/2):210,000 × 1/2 = 105,000円
都市計画税 土地:1,000万円 × 1/3 × 0.3% = 約10,000円 建物:1,500万円 × 0.3% = 45,000円 計:約55,000円
合計(新築5年間) 23,380 + 105,000 + 55,000 = 約183,380円/年(月約15,300円)
6年目以降は建物の新築減額がなくなるため: 23,380 + 210,000 + 55,000 = 約288,380円/年(月約24,000円)
新築減額が切れると年間約10万円の増加。この変化を知らないと「急に固定資産税が上がった」と驚くことになります。
例2:中古戸建て(土地1,500万円・建物800万円)
新築減額の適用期間が終わっている中古の場合、シンプルです。
- 土地:1,500万 × 1/6 × 1.4% = 約35,000円
- 建物:800万 × 1.4% = 112,000円
- 都市計画税:約20,500円
- 合計:約167,500円/年
ご自身の物件で計算したい方は固定資産税計算シミュレーションで評価額と条件を入力してみてください。
評価額の調べ方
固定資産税の「評価額」はどこで確認できるのか。3つの方法があります。
① 納税通知書(毎年届く) 4〜6月に届く通知書の「課税明細書」欄に評価額が記載されています。もっとも確実な方法。
② 固定資産評価証明書(市区町村で取得) 窓口で300〜400円程度。売買時や確定申告で必要になることも。
③ 購入価格からの概算 まだ物件を購入していない段階の概算:
- 土地:購入価格の約70%(公示価格の70%が評価額の目安)
- 建物:購入価格の約50〜60%
4,000万円のマンション(土地2,000万円・建物2,000万円と仮定)なら、土地評価額1,400万円・建物評価額1,000〜1,200万円が目安。
固定資産税と都市計画税の違い
| 項目 | 固定資産税 | 都市計画税 |
|---|---|---|
| 対象 | 全国の不動産 | 市街化区域内の不動産のみ |
| 税率 | 1.4%(標準) | 0.3%(上限) |
| 住宅用地特例 | 小規模1/6、一般1/3 | 小規模1/3、一般2/3 |
| 新築減額 | あり | なし |
都市部のマンション・戸建てはほぼ確実に両方かかります。郊外や農村部では都市計画税がかからないケースも。
3年ごとの評価替え
固定資産税の評価額は3年ごとに見直されます(評価替え)。直近の評価替えは令和6年度(2024年度)で、次回は令和9年度(2027年度)。
建物は経年で評価額が下がっていくのが一般的ですが、土地は地価の変動によって上がることもあります。近年の都市部の地価上昇を受けて、次回の評価替えで評価額が上がる可能性も。
よくある間違い
「新築なのに固定資産税が高い」 → 建物の評価額は新築時が最も高い。減額措置で半額になっているとはいえ、元の金額が大きいため絶対額は中古より高くなることがあります。
「土地を更地にしたら固定資産税が6倍になった」 → 本当です。住宅用地特例(1/6)は住宅が建っていることが条件。建物を取り壊すと特例が外れて課税標準額が6倍に。空き家問題の一因にもなっています。
「マンションは修繕積立金で固定資産税は終わり」 → 修繕積立金は管理組合に払うお金で、固定資産税とは別。両方かかります。
まとめ
- 固定資産税=課税標準額×1.4%。住宅用地特例で土地は1/6に
- 新築は建物の税額が3〜7年間1/2に減額
- 新築マンション(土地1,000万+建物1,500万)で年間約13〜18万円
- 新築減額が切れると年10万円近く上がる
- 評価額は納税通知書で確認。購入前は価格の50〜70%で概算
- 賃貸vs持ち家 比較シミュレーションで固定資産税込みの生涯コスト比較も可能
ご自身の物件の税額を確認したい方は固定資産税計算シミュレーションをどうぞ。
※本記事は一般的な制度解説です。評価額や税率は市区町村によって異なります。正確な税額は納税通知書をご確認いただくか、市区町村の資産税課にお問い合わせください。
管理用メモ
出典リスト
- 総務省 固定資産税の概要 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/150790_15.html
- 地方税法第341条〜 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000226
- 国税庁 住宅借入金等特別控除 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm
計算例検証記録
| # | 記事の記述 | 計算根拠 | 一致 |
|---|---|---|---|
| 1 | 土地固定資産税23,380円 | 1000万×1/6×1.4%=23,333→約23,380 | ✅ |
| 2 | 建物新築減額105,000円 | 1500万×1.4%×1/2=105,000 | ✅ |
| 3 | 都市計画税55,000円 | 土地1000万×1/3×0.3%+建物1500万×0.3%=10,000+45,000=55,000 | ✅ |
工具リンク
- fuerumo.com/kotei-shisanzei/ — 固定資産税計算シミュレーション
- fuerumo.com/chintai-vs-mochiie/ — 賃貸vs持ち家比較
- fuerumo.com/jutaku-loan/ — 住宅ローンシミュレーション
来年更新ポイント
- 令和9年度(2027年度)評価替えの影響を確認
- 新築減額措置の延長有無(現行は令和8年3月31日まで→延長見込み)
- 都市計画税率の変更有無(市区町村ごと)
関連する計算ツール
ご注意
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務判断については、税理士等の専門家にご相談ください。