法人化シミュレーション
事業利益と希望役員報酬を入力するだけで、個人事業主のまま続けた場合と法人化した場合の税金・社会保険料を自動比較。損益分岐点グラフで法人化すべきタイミングが一目でわかります。2026年(令和8年)最新税制対応。
| 項目 | 個人事業主 | 法人化 |
|---|
損益分岐点グラフ
事業利益の変化に応じた税金・社保・維持コストの合計負担を比較。線が交差するポイントが損益分岐点です。
利益別シナリオ比較
| 事業利益 | 個人負担 | 法人負担 | 差額 | 判定 |
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法人化にかかる初期費用(参考)
※ 上記は初年度のみの費用です。シミュレーション結果には含まれていません。
「事業が軌道に乗ってきたけれど、このまま個人事業主でいいのだろうか」。フリーランスや副業が本業化した方の多くが、一度はこの疑問に直面します。法人化(法人成り)の判断は税金だけでなく、社会保険料、将来の年金、信用力、そして維持コストまで含めた総合的な検討が必要です。このシミュレーションツールは、それらの要素を2026年の最新税制に基づいて一括で計算し、「あなたの場合、法人化すべきかどうか」を数字で示します。
このツールでできること
- 個人事業主 vs 法人の税金・社会保険料を一画面で比較
- 損益分岐点グラフで「いくらから法人化が有利か」を視覚的に表示(競合ツールにない独自機能)
- 税理士顧問料など法人維持コストを含めたリアルな比較
- 事業利益200万〜2,000万円の複数シナリオ一覧表で将来の見通しも把握
- 2026年(令和8年)の最新税制改正(基礎控除引き上げ・給与所得控除改定)に対応
使い方ガイド
- 事業利益を入力:年間の売上から経費を差し引いた金額を入力します。確定申告書の「所得金額」欄を参照してください(青色申告控除前の金額)。
- 希望役員報酬を設定:法人化後に自分が受け取りたい月給の年間合計を入力します。事業利益の50〜70%が一般的な目安です。現在の手取りは個人事業主の手取り計算ツールで確認できます。
- 詳細設定を調整(任意):年齢区分、青色申告控除額、扶養家族数、税理士顧問料を実際の状況に合わせて設定すると、より正確な結果が得られます。
- 「シミュレーション開始」をクリック:個人と法人の税額比較表、損益分岐点グラフ、複数シナリオ比較が表示されます。
計算の仕組みと根拠法令
当ツールは以下の法令・公的データに基づいて計算しています。個人事業主と法人では適用される税金の種類と税率が大きく異なります。
- 所得税:所得税法第89条(累進税率5〜45%の7段階)+ 復興財源確保法による復興特別所得税2.1%
- 法人税:法人税法第66条(中小法人の軽減税率15% / 本則23.2%、資本金1億円以下の普通法人)
- 個人事業税:地方税法第72条の49の11(第一種事業 税率5%、事業主控除290万円)
- 法人事業税:地方税法第72条の24の7(所得割3.5%/5.3%/7.0%の3段階)+ 特別法人事業税37%
- 給与所得控除:所得税法第28条(2026年分: 最低保障額74万円、上限195万円)
- 社会保険料:健康保険法・厚生年金保険法に基づく標準報酬月額制(協会けんぽ東京支部 令和8年度料率)
- 国民健康保険:東京都23区統一保険料率(令和7年度)を使用。お住まいの自治体により異なります
以下の比較表で、個人事業主と法人の主な税金の違いを確認できます。副業から独立を検討されている方は、まず副業税金・手取り計算で現在の税負担を確認するとよいでしょう。
| 項目 | 個人事業主 | 法人 |
|---|---|---|
| 主な税金 | 所得税(5〜45%累進) | 法人税(15%/23.2%の2段階) |
| 住民税 | 所得割10%+均等割5千円 | 法人税割7%+均等割7万円 |
| 事業税 | (所得−290万)×5% | 所得に応じ3.5〜7% |
| 社会保険 | 国保+国民年金 | 健保+厚生年金(労使折半) |
| 給与所得控除 | なし | 役員報酬に適用(最低74万円) |
法人化の最大のメリットは、役員報酬に給与所得控除が適用されることと、法人税率が所得税の最高税率(45%)より低い(最高23.2%)ことです。所得が高くなるほど、累進課税の所得税から定率の法人税に切り替えるメリットが大きくなります。詳しい税率は国税庁の法人税率ページをご確認ください。
法人化の判断基準 — 税金以外も重要
税金の損得だけでなく、以下の観点も考慮して判断しましょう。
- 信用力の向上:法人名義の方が銀行融資や取引先との契約で有利になるケースが多い
- 有限責任:株式会社・合同会社は出資額を限度とした有限責任(個人事業主は無限責任)
- 将来の年金増額:厚生年金に加入することで、老齢基礎年金に加え老齢厚生年金を受給できる
- 赤字の繰越:法人は最大10年(個人は3年)の赤字繰越が可能
- 維持コストの増加:税理士顧問料、社保手続き、法人住民税均等割(赤字でも年7万円)が発生
- 事務負担の増加:複式簿記、法人決算、社保届出、議事録作成等の事務が増える(個人事業主の確定申告より複雑)
具体的な計算例
計算例① 事業利益500万円・役員報酬400万円の場合
【個人事業主】
事業所得: 500万−65万(青色)=435万 → 所得税 約21万・住民税 約30万・事業税 約10.5万・国保 約38万・国民年金 約21.5万
合計負担: 約121万円 → 手取り: 約379万円
【法人化】
法人利益: 500万−400万(役員報酬)=100万 → 法人税等 約24万
役員個人: 400万−74万(給与所得控除)=326万 → 所得税 約9万・住民税 約24万
社保(会社+個人): 約113万・顧問料: 36万
合計負担: 約206万円 → 実質手取り: 約294万円
→ この利益水準では個人事業主の方が年間約85万円有利
計算例② 事業利益1,000万円・役員報酬600万円の場合
【個人事業主】
事業所得: 1,000万−65万(青色)=935万 → 所得税 約101万・住民税 約78万・事業税 約35.5万・国保 約88万・国民年金 約21.5万
合計負担: 約324万円 → 手取り: 約676万円
【法人化】
法人利益: 1,000万−600万(役員報酬)=400万 → 法人税等 約90万
役員個人: 600万−164万(給与所得控除)=436万 → 所得税 約22万・住民税 約35万
社保(会社+個人): 約170万・顧問料: 36万
合計負担: 約353万円 → 実質手取り: 約647万円
→ この利益水準でもまだ個人事業主がやや有利だが、差は約29万円まで縮小
※ 上記は概算です。実際の税額は各種控除や地域により異なります。詳細は当ツールでシミュレーションしてみてください。一般的に事業利益が800〜1,200万円を超えるあたりから法人化のメリットが出始めることが多いですが、社会保険料の増加分を考慮すると損益分岐点は高めになります。
よくある間違い・注意点
- 税金だけで比較してしまう:法人税率は所得税より低いですが、社会保険料(健保+厚年)は国保より高額になるケースが大半です。税金だけで「法人が得」と判断せず、社保込みの総コストで比較してください。
- 法人維持コストを見落とす:法人は赤字でも法人住民税均等割(年7万円)の支払いが必要です。また、税理士顧問料(年30〜50万円)もほぼ必須のコストです。これらを含めない比較は現実と乖離します。
- 消費税(インボイス制度)を忘れる:法人化すると自動的に課税事業者となる場合があります(資本金1,000万円以上、または特定期間の売上1,000万円超)。消費税の影響はインボイス制度シミュレーションで別途確認してください。
- 役員報酬の変更制限を知らない:法人の役員報酬は原則として期首(事業年度の開始日)から3ヶ月以内に決定し、期中の変更は認められません(税務上の損金算入要件)。個人事業主のように自由に「今月は多く引き出す」ということができないため、慎重に設定する必要があります。
- 設立2年間の消費税免税を過信する:「法人化すれば2年間消費税が免除される」と言われることがありますが、資本金1,000万円以上で設立すると初年度から課税事業者となります。また、特定期間(設立後6ヶ月)の課税売上が1,000万円を超えると2年目から課税対象になる場合もあります。
最終更新: 令和8年4月
よくある質問
法人化(法人成り)のベストなタイミングはいつですか?
役員報酬はいくらに設定すべきですか?
株式会社と合同会社はどちらがよいですか?
法人化すると社会保険料はどう変わりますか?
このシミュレーション結果は正確ですか?
関連する計算ツール
ご注意
本シミュレーションの計算結果は概算です。実際の税額は各種控除、自治体の税率、業種等により異なります。法人化の最終判断は税理士等の専門家にご相談ください。 計算は国税庁・総務省・日本年金機構の公開データに基づくの情報に基づいています。