個人事業主の手取り計算ツール
売上(年商)と経費を入力するだけで、所得税・住民税・国民健康保険・国民年金・個人事業税を差し引いた手取り額を自動計算します。2026年(令和8年)最新の税制改正に対応。
青色申告 vs 白色申告の差額
売上別 手取り早見表(2026年・経費率40%)
※ 経費率40%、青色申告65万円控除、39歳以下、扶養なしで概算。事業税率5%。
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| 売上 | 事業所得 | 手取り(青色) | 手取り(白色) | 差額 |
|---|
個人事業主の税金・社会保険の仕組み
個人事業主(フリーランス)の手取り額は、売上から経費を差し引いた「事業所得」に対して、所得税・住民税・国民健康保険料・国民年金・個人事業税がかかった後の金額です。会社員と異なり、社会保険料が全額自己負担となるため、一般に手取り率は低くなります。
1. 事業所得の計算
事業所得 = 売上(収入金額)- 必要経費 - 青色申告特別控除。青色申告特別控除はe-Tax+複式簿記で最大65万円、書面提出で55万円、簡易簿記で10万円です。白色申告の場合、この控除はありません。
2. 所得税(累進課税)
所得税は、課税所得に対して5%〜45%の7段階の累進税率が適用されます。さらに復興特別所得税(所得税額の2.1%)が加算されます。
| 課税所得 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
3. 住民税(約10%)
住民税は「所得割(課税所得の10%)」と「均等割(年5,000円)」の合計です。基礎控除は43万円(住民税は2026年の税制改正の対象外で据え置き)。前年の所得に基づいて計算され、6月から翌年5月に徴収されます。
4. 国民健康保険料
個人事業主は会社員の「健康保険(協会けんぽ等)」ではなく、「国民健康保険」に加入します。保険料は前年の所得に基づいて計算され、全額自己負担です。当ツールでは東京23区の統一料率を使用しています。
| 区分 | 所得割率 | 均等割額 | 上限額 |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.71% | 47,300円 | 66万円 |
| 支援金分 | 2.69% | 16,800円 | 26万円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.25% | 16,600円 | 17万円 |
※ 東京23区 令和7年度の統一保険料率。令和8年度は2026年3〜4月に改定予定。
5. 国民年金
個人事業主は国民年金(第1号被保険者)に加入します。保険料は定額で、令和8年度(2026年度)は月額17,920円(年額215,040円)です。会社員の厚生年金と異なり、報酬に連動しません。老後の年金額を増やすには、付加年金・国民年金基金・iDeCoの活用が有効です。
6. 個人事業税
個人事業税は都道府県に納める地方税で、事業所得から事業主控除290万円を差し引いた金額に対して課税されます。税率は業種により3〜5%(大半は5%)です。なお、青色申告特別控除は事業税の計算では適用されません。事業所得(=売上−経費)が290万円以下であれば非課税です。
個人事業主 vs 会社員 比較
| 項目 | 個人事業主 | 会社員 |
|---|---|---|
| 年金 | 国民年金(定額 約21.5万円/年) | 厚生年金(収入比例、労使折半) |
| 健康保険 | 国保(全額自己負担) | 健保(労使折半) |
| 事業税 | あり(290万超) | なし |
| 経費控除 | 実費計上(青色控除 最大65万) | 給与所得控除(最大195万) |
| 退職金 | 小規模企業共済で自己積立 | 会社支給 |
2026年(令和8年)の主な変更点
- 基礎控除(所得税):合計所得489万円以下で104万円(本則62万+特例42万)。655万円超は62万円(本則のみ)。
- 住民税の基礎控除:43万円で据え置き(改正対象外)。
- 国民年金保険料:月額17,510円 → 17,920円に改定。
※ 個人事業主の場合、給与所得控除は関係ありません。基礎控除は「合計所得金額」(≒事業所得)に応じて段階的に変動します。
このツールでできること
- 売上と経費を入力するだけで手取り額を自動計算(所得税・住民税・国保・年金・事業税の5項目)
- 国民健康保険料を医療分・支援金分・介護分に分けて詳細表示
- 青色申告 vs 白色申告の手取り差額を自動比較
- iDeCo・小規模企業共済・扶養控除・配偶者控除を反映した節税効果の確認
- 売上別の手取り早見表(経費率40%・青色/白色比較付き)
会社員の方は手取り計算ツール(会社員向け)をご利用ください。所得税の仕組みを詳しく知りたい方は所得税・住民税 計算シミュレーションもご活用いただけます。
使い方ガイド
- 売上(年商)を万円単位で入力します(クイックボタンで300万〜2000万を選択可能)。
- 経費を万円単位で入力するか、経費率ボタン(20%〜60%)を使って自動計算します。
- 「計算する」をクリックすると手取り額と内訳が表示されます。
- より正確な計算をしたい場合は「詳細設定」を開き、青色申告区分・扶養人数・iDeCo・小規模企業共済などを入力してください。
よくある間違い・注意点
「売上」と「事業所得」を混同しない
個人事業主の税金は売上ではなく事業所得(売上−経費)に対して課税されます。売上が1,000万円でも経費が600万円なら、課税対象は400万円です。確定申告書の「事業所得」欄を正しく理解しましょう。
国保料率は自治体で大きく異なる
本ツールは東京都の標準料率で計算していますが、国民健康保険料は市区町村ごとに料率が異なります。例えば、同じ所得400万円でも年間保険料が30万〜50万円と差が出ることがあります。正確な金額はお住まいの自治体の国保窓口でご確認ください。
事業税では青色申告特別控除が使えない
所得税では青色申告65万円控除が適用されますが、個人事業税の計算では青色申告特別控除は適用されません。代わりに事業主控除290万円が適用されます。このため、事業所得が290万円以下なら事業税は0円です。
具体的な計算例
例1:IT フリーランス(売上700万円・経費率20%)
- 経費:140万円 → 事業所得:560万円
- 青色申告65万控除 → 事業所得:495万円
- 所得税:約29.5万円、住民税:約37.0万円
- 国保:約47.7万円、国民年金:約21.5万円、事業税:約13.5万円
- 手取り:約411万円(売上の約59%)
経費率が低い業種では税・社保の負担が大きくなります。iDeCo(月68,000円)を活用すると年間約15万円の節税効果があります。
例2:小売業(売上1,000万円・経費率60%)
- 経費:600万円 → 事業所得:400万円
- 青色申告65万控除 → 事業所得:335万円
- 所得税:約9.4万円、住民税:約19.7万円
- 国保:約30.2万円、国民年金:約21.5万円、事業税:約5.5万円
- 手取り:約314万円(売上の約31%)
経費率が高い業種は税負担は軽いですが、仕入原価が売上の大部分を占めるため手取り率は低くなります。退職金準備には退職金の手取り計算で小規模企業共済の受取シミュレーションも確認できます。
関連情報
- 手取り計算ツール(会社員向け) — 会社員の手取り額との比較に
- ふるさと納税シミュレーション — 個人事業主のふるさと納税控除上限額を確認
- 所得税・住民税 計算シミュレーション — 各種控除を個別に反映した税額計算
出典:国税庁「青色申告特別控除」、日本年金機構「国民年金保険料」
最終更新日:2026年2月
よくある質問
個人事業主の手取りは売上の何%くらいですか?
青色申告と白色申告でどれくらい手取りが変わりますか?
国民健康保険料はどのように計算されていますか?
インボイス登録(消費税)は手取りにどう影響しますか?
この計算結果は正確ですか?
ご注意
本ツールの計算結果は概算です。正確な金額は税理士等の専門家にご確認ください。 計算は国税庁「所得税の税率」、総務省「個人住民税」、東京都「国民健康保険料率(令和7年度)」、日本年金機構(2026年時点)の情報に基づいています。