高額療養費計算シミュレーション

医療費の自己負担額と所得区分を選ぶだけで、自己負担限度額と払い戻し額を計算します。

最終更新: 2026年3月|健康保険法第115条準拠

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このツールでできること

1か月の医療費と所得区分を入力するだけで、高額療養費制度による自己負担限度額と払い戻し額を自動計算します。 70歳未満(5区分)・70歳以上(6区分)に対応し、多数回該当の判定も可能です。 入院や手術を控えている方、医療費が高額になりそうな方の事前確認にお使いください。

使い方ガイド

  1. 年齢区分を選択します(70歳未満 / 70歳以上)
  2. 所得区分を選択します(年収の目安から選ぶか、健康保険証の適用区分で選択)
  3. 1か月の医療費総額(10割)を入力します。領収書の「保険点数×10」の金額です。窓口で支払った金額(3割負担額)ではありません
  4. 直近12か月で3回以上高額療養費を受けている場合は「多数回該当」にチェック
  5. 計算ボタンを押すと、自己負担限度額と払い戻し額が表示されます

高額療養費制度の仕組み

高額療養費制度は、1か月(月初〜月末)の医療費の自己負担額が上限を超えた場合に、超えた分が健康保険から払い戻される制度です(健康保険法第115条)。 公的医療保険(健康保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度)に加入しているすべての方が対象です。

自己負担限度額は年齢と所得によって決まります。例えば70歳未満・年収約370〜770万円(区分ウ)の方が 医療費100万円(3割負担で窓口30万円)の治療を受けた場合、自己負担限度額は87,430円となり、 約21万円が後から払い戻されます。

出典:厚生労働省 高額療養費制度を利用される皆さまへ

自己負担限度額一覧(70歳未満)

区分 年収目安 自己負担限度額 多数回
~1,160万+252,600+(医療費-842,000)×1%140,100
~770-1,160万167,400+(医療費-558,000)×1%93,000
~370-770万80,100+(医療費-267,000)×1%44,400
~370万以下57,60044,400
住民税非課税35,40024,600

具体的な計算例

例1:区分ウ・医療費100万円の場合

窓口支払い(3割):300,000円

自己負担限度額:80,100 +(1,000,000 − 267,000)× 1% = 87,430円

払い戻し額:300,000 − 87,430 = 212,570円

→ 100万円の医療費がかかっても、実際の負担は約8.7万円で済みます。

例2:区分ウ・医療費300万円(大きな手術)の場合

窓口支払い(3割):900,000円

自己負担限度額:80,100 +(3,000,000 − 267,000)× 1% = 107,430円

払い戻し額:900,000 − 107,430 = 792,570円

→ 300万円の手術でも、実際の負担は約10.7万円。医療費が大きいほどこの制度の恩恵が大きくなります。

よくある間違い・注意点

  • 月をまたぐと合算できない:高額療養費は月単位(1日〜末日)で計算します。月末に入院して翌月初に退院すると、2か月に分かれて限度額に届かないことがあります。可能なら入院時期を調整しましょう
  • 保険外の費用は対象外:差額ベッド代(個室料)、食事代、先進医療の技術料、文書料などは高額療養費の計算に含まれません
  • 窓口支払額と医療費総額は違う:このツールに入力するのは医療費総額(10割)です。窓口で支払った3割負担の金額ではありません。領収書の「保険点数×10」を確認してください

医療費控除との違い

高額療養費は「健康保険からの払い戻し」、医療費控除は「確定申告による税金の還付」です。 両方使えます。高額療養費で払い戻しを受けた後、残りの自己負担額が年間10万円を超えた場合は、 さらに医療費控除で税金が戻ってくる可能性があります。

年間の医療費がどれくらいの税金還付になるかは、医療費控除シミュレーションで計算できます。

制度改定の動向(2026年時点)

2025年8月に予定されていた自己負担限度額の引き上げ(所得区分の細分化・限度額の段階的引き上げ)は、 患者団体等からの反対により見送り(凍結)となりました。2026年時点では上記の現行制度が適用されています。 今後の改定動向については厚生労働省の発表をご確認ください。

よくある質問

高額療養費制度とは何ですか?
高額療養費制度は、1か月の医療費の自己負担額が一定の上限(自己負担限度額)を超えた場合に、超えた分が健康保険から払い戻される制度です。年齢や所得によって上限額が異なります。例えば70歳未満・年収約370〜770万円の方の場合、1か月の上限は約8万円+αです。入院・手術で医療費が高額になっても、実際の負担はこの上限額までで済みます。
自己負担限度額はいくらですか?
70歳未満の場合、所得区分により5段階に分かれます。年収約370〜770万円(区分ウ)の方は「80,100円+(医療費−267,000円)×1%」が上限です。例えば医療費100万円(3割負担で窓口30万円)の場合、自己負担限度額は87,430円となり、約21万円が払い戻されます。
申請方法を教えてください
高額療養費の申請先は加入している健康保険によって異なります。①協会けんぽ:全国健康保険協会の各都道府県支部に申請②組合健保:勤務先の健康保険組合に申請③国民健康保険:お住まいの市区町村役場に申請。申請に必要な書類は、高額療養費支給申請書、医療機関の領収書、健康保険証などです。申請期限は診療月の翌月1日から2年間です。
限度額適用認定証とは何ですか?
限度額適用認定証は、事前に加入先の健康保険に申請して取得する証明書です。これを医療機関の窓口で提示すると、支払いが自己負担限度額までで済みます(後から払い戻しを受ける手間が省けます)。入院や手術が予定されている場合は、事前に取得しておくことをおすすめします。マイナ保険証を利用する場合は、限度額適用認定証がなくても窓口での限度額適用が可能です。
多数回該当とは何ですか?
直近12か月以内に高額療養費の支給が3回以上あった場合、4回目からは自己負担限度額がさらに引き下げられます。これを「多数回該当」といいます。例えば区分ウ(年収約370〜770万円)の場合、通常の限度額は約80,100円+αですが、多数回該当になると44,400円に下がります。長期治療が必要な方にとって大きな負担軽減になります。

関連する計算ツール

ご注意

本ツールの計算結果は概算です。実際の高額療養費の支給額は、加入している健康保険の種類や付加給付の有無により異なる場合があります。正確な金額は加入先の健康保険にお問い合わせください。 計算は健康保険法第115条・厚生労働省の情報に基づいています。