傷病手当金シミュレーション

月給を入力するだけで、傷病手当金の支給額と支給期間を自動計算します。

最終更新: 2026年4月|健康保険法第99条準拠

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このツールでできること

突然の入院や長期療養が必要になったとき、会社の給与は止まります。でも生活費は待ってくれません。 そんなときに頼れるのが傷病手当金ですが、「実際にいくらもらえるのか」がわからないと不安なまま。 このツールは月給と休業日数を入力するだけで、支給日額・月額・総額を一発で計算できます。 待期期間(3日間)の自動控除、有給休暇との併用計算にも対応しています。

使い方ガイド

  1. 月給(額面)を入力します。残業代やボーナスは含めません
  2. 休業予定日数を入力します(待期3日間を含む)
  3. 最初の3日間に有給を使う場合は有給日数を入力

傷病手当金の計算方法

傷病手当金の計算式は健康保険法第99条で定められています。

1日あたりの支給額 = 標準報酬月額 ÷ 30 × 2/3

「標準報酬月額」は、支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額です。 簡易的には「月給の額面に近い金額」と考えてください。

加入期間が12か月未満の場合は、①自身の標準報酬月額の平均 ②協会けんぽの場合は全被保険者の平均(32万円、2026年度) のどちらか低いほうが適用されます。

出典:協会けんぽ 傷病手当金

支給期間 ── 通算1年6か月

傷病手当金の支給期間は、支給開始日から通算して1年6か月(約548日)です。

「通算」とは、途中で復職した期間を除いてカウントすること。例えば3か月休職→2か月復職→3か月再休職の場合、 支給済み期間は6か月(3+3)で、残りの支給可能期間は12か月です。

2022年1月の法改正以前は「暦上の1年6か月」で、途中復職しても期間が消費されていました。 改正後は実際に支給された日数だけがカウントされるため、より柔軟に利用できるようになっています。

出典:厚生労働省 傷病手当金の支給期間の通算化

具体的な計算例

例1:月給30万円・90日間休職の場合

標準報酬日額:300,000 ÷ 30 = 10,000円

1日あたりの支給額:10,000 × 2/3 = 6,667円

待期期間:3日間(支給なし・有給充当可)

支給日数:90 − 3 = 87日

支給総額:6,667 × 87 = 約580,029円

月額換算で約20万円。月給の2/3がカバーされます。ただし社保料(約4.5万円/月)は休職中も払うので、実質的な手取りは月約15.5万円程度になります。

例2:月給40万円・1年6か月(548日)フル休職の場合

標準報酬日額:400,000 ÷ 30 = 13,333円

1日あたりの支給額:13,333 × 2/3 = 8,889円

支給日数:548 − 3 = 545日

支給総額:8,889 × 545 = 約4,844,505円

最長1年6か月で約484万円。月額換算で約26.7万円です。長期の療養が必要な場合でも、これだけの保障があります。

支給を受けるための4つの条件

  1. 健康保険(社保)に加入していること ── 国民健康保険には傷病手当金の制度がないため、自営業やフリーランスは対象外です
  2. 業務外の病気やケガであること ── 業務中の傷病は労災保険の対象。通勤中の事故も労災です
  3. 療養のため仕事を休んでいること ── 自宅療養でもOK。入院していなくても、医師が「就労不能」と判断すれば対象
  4. 連続3日間以上休んでいること(待期完成) ── 待期期間は有給・土日祝を含めてカウント可能

よくある間違い・注意点

  • 社保料は免除されない:産休・育休と違い、傷病手当金の受給中も健康保険料・厚生年金保険料の負担は続きます。会社から給与が出ない場合、会社が本人負担分を立て替えるケースが一般的
  • 同じ傷病での再申請は残日数のみ:同じ病気で再度休職した場合、通算1年6か月の残り期間分しか支給されません。別の傷病であれば新たに1年6か月の支給が始まります
  • 退職日に出勤すると継続受給できなくなる:退職後も傷病手当金を受け取りたい場合、退職日は出勤してはいけません。挨拶だけでも出勤扱いになる可能性があります
  • 失業保険との同時受給はできない:傷病手当金と失業保険は同時に受給できません。傷病手当金の受給が終わってから失業保険を申請する流れになります

傷病手当金と他の制度の関係

病気やケガで休職すると、傷病手当金だけでなく複数の制度が関わってきます。

制度 役割 関係
高額療養費医療費の自己負担を上限に抑える併用可。傷病手当金=収入保障、高額療養費=医療費軽減
医療費控除年間の医療費が10万円超で税金が戻る確定申告で併用可
失業保険離職後の収入保障同時受給は不可。傷病手当金→失業保険の順
障害年金障害状態が続く場合の長期保障同時受給の場合は傷病手当金が減額調整

医療費がいくらかかるかは高額療養費シミュレーションで、 復帰後の手取りは手取り計算ツールで確認できます。

よくある質問

傷病手当金はいくらもらえますか?
傷病手当金の日額は「標準報酬月額÷30×2/3」で計算します。月給30万円の場合、日額約6,667円、月額約20万円です。おおむね月給の2/3が支給されると覚えておけばよいです。なお、傷病手当金は非課税で社会保険料も免除されないため、実際の手取りは支給額から社保料を引いた金額になります。
傷病手当金の支給期間はどのくらいですか?
支給開始日から通算して1年6か月(約18か月)です。2022年1月の法改正で「暦上の1年6か月」から「通算1年6か月」に変更されました。途中で復職して傷病手当金が支給されない期間があっても、その分は通算期間に含まれず、復帰後に再び休職した場合は残りの期間分の支給を受けられます。
待期期間とは何ですか?
傷病手当金は、連続して3日間休んだ後の4日目から支給されます。この最初の3日間を「待期期間」といいます。待期期間は有給休暇や土日祝を含めてカウントできます。例えば金曜・土曜・日曜と休めば待期完了で、月曜日から傷病手当金の支給対象になります。
有給休暇と傷病手当金は併用できますか?
有給休暇を取得した日は給与が支払われるため、傷病手当金は支給されません。ただし、有給休暇は待期期間の3日間に充てることができます。一般的には「最初の3日間は有給を使い、4日目以降は傷病手当金を受給する」という流れが多いです。有給を使い切ってから傷病手当金に切り替えるか、早めに傷病手当金に切り替えるかは、それぞれの状況で判断してください。
退職後も傷病手当金をもらえますか?
以下の条件を満たせば退職後も継続して受給できます。①退職日までに健康保険に1年以上継続して加入していたこと②退職日に傷病手当金を受給中(または受給要件を満たしている)こと③退職日に出勤しないこと。退職後は国保に切り替わりますが、傷病手当金は元の健康保険から支給が継続されます。

関連する計算ツール

ご注意

本ツールの計算結果は概算です。実際の支給額は標準報酬月額の等級により異なります。正確な金額は加入先の健康保険組合または協会けんぽにお問い合わせください。 計算は健康保険法第99条・協会けんぽの情報に基づいています。