こどもNISAとは?2027年開始の新制度を徹底解説|教育資金シミュレーション付き
こどもNISA(こども支援NISA)は、2027年1月から開始される、18歳以下の子ども向けの非課税投資制度です。 年間60万円(月5万円)、生涯600万円までの投資に対して運用益が非課税になります。月1万円を18年間、年利5%で積み立てた場合、18歳時の資産は約349万円。同条件の学資保険(返戻率105%)なら約227万円で、差額は約122万円です(こどもNISAシミュレーションで計算)。
子どもの教育資金をどう準備するか。これは子育て世帯にとって避けられないテーマです。
大学4年間の学費は国立でも約250万円、私立理系なら550万円を超えます。学資保険は安全だけれど利回りが低い。銀行預金の利息はほぼゼロ。そんな中、2027年から始まるこどもNISAは、教育資金の準備手段として注目されています。
こどもNISAの基本制度
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始時期 | 2027年1月 |
| 対象 | 0〜17歳の子ども(日本居住) |
| 年間投資上限 | 60万円(月5万円) |
| 生涯投資上限 | 600万円 |
| 投資対象 | つみたて型の投資信託(金融庁認可商品) |
| 非課税期間 | 無期限 |
| 引き出し | 12歳以降(子ども本人の同意が必要) |
| 18歳以降 | 成人NISAの口座に自動移行 |
通常の証券口座では運用益に20.315%の税金がかかりますが、こどもNISAなら非課税(金融庁 NISA特設サイト)。18歳を過ぎても成人NISAに移行するため、非課税のまま運用を続けることができます。
月いくら積み立てると、18歳でいくらになるか
0歳から積み立てを開始した場合のシミュレーションです。すべてこどもNISAシミュレーションで計算しました。
月1万円の場合
| 利回り | 18歳時の資産 | 投入元本 | 運用益 |
|---|---|---|---|
| 3% | 約286万円 | 216万円 | 約70万円 |
| 5% | 約349万円 | 216万円 | 約133万円 |
月1万円でも、18年間の複利効果で元本216万円が5%なら349万円に。通常の口座なら運用益133万円に対して約27万円の税金がかかりますが、こどもNISAならゼロ。
月3万円の場合(600万円枠フル活用に近い)
月3万円だと、20ヶ月目(1年8ヶ月)で年間60万円の上限に達するため、年60万円のペースで積立。残り16ヶ月は運用のみ。
| 利回り | 18歳時の資産 | 投入元本 |
|---|---|---|
| 3% | 約809万円 | 600万円 |
| 5% | 約998万円 | 600万円 |
年利5%なら18歳時にほぼ1,000万円。私立大学の4年間の学費をカバーできる水準です。
月5万円の場合(最速で枠を使い切る)
月5万円なら年60万円をちょうど使い切り、10年で600万円の生涯枠に到達。残り8年は運用のみ。
| 利回り | 18歳時の資産 | 投入元本 |
|---|---|---|
| 3% | 約885万円 | 600万円 |
| 5% | 約1,147万円 | 600万円 |
早く枠を使い切るほど運用期間が長くなり、複利効果が大きくなります。
学資保険との比較
学資保険は元本保証がある代わりに、利回りが非常に低いのが現状です。
| こどもNISA(年利5%) | 学資保険(返戻率105%) | |
|---|---|---|
| 18年間の積立額 | 216万円(月1万円) | 216万円(月1万円) |
| 18歳時の受取額 | 約349万円 | 約227万円 |
| 差額 | 約122万円 | |
| 元本保証 | なし | あり |
| 途中引き出し | 12歳以降 | 原則不可(解約返戻金あり) |
こどもNISAのほうが122万円多くなる計算ですが、投資には元本割れのリスクがあります。学資保険は利回りが低い代わりに元本が保証されるため、「絶対に減らしたくない」という方には学資保険のほうが安心です。
両方を併用するのも一つの方法。たとえば月1万円を学資保険、月1万円をこどもNISAに振り分けることで、安全性と成長性のバランスを取ることもできます。
児童手当をそのまま積立に回す
2024年10月の制度改正で、児童手当は所得制限が撤廃され、支給期間も中学生から高校生まで延長されました(こども家庭庁 児童手当制度)。
| 年齢 | 月額 |
|---|---|
| 0〜2歳 | 15,000円 |
| 3歳〜高校生 | 10,000円 |
| 第3子以降 | 30,000円 |
0歳から18歳まで児童手当を全額こどもNISAに投入すると、元本だけで約200万円。年利5%で運用すれば18歳時に約350万円程度になります。「自分のお金は1円も出さずに、児童手当だけで教育資金を作る」という方法も現実的です。
注意点とリスク
元本割れのリスク
こどもNISAは投資であり、元本保証はありません。短期的には資産が減ることもあります。ただし、過去のデータでは全世界株式インデックスに15年以上投資した場合、元本割れのケースはありませんでした(将来を保証するものではありません)。
制度の詳細は2026年中に確定
こどもNISAは2025年度税制改正大綱で創設が決まりましたが、口座開設手続きや対象商品の詳細は2026年中に公布される予定です。本記事の内容は大綱に基づいており、正式公布後に変更される可能性があります。
損益通算ができない
こどもNISA口座で損失が出ても、他の口座の利益と相殺(損益通算)することはできません。成人NISAと同じ制限です。
12歳まで引き出せない
こどもNISAは12歳未満の間は原則として引き出しができません。急な資金需要に対応できないため、生活防衛資金は別に確保しておく必要があります。
まとめ
こどもNISAは、教育資金の準備手段として有力な選択肢です。
- 年間60万円・生涯600万円までの投資が非課税
- 月1万円を18年間で約349万円(年利5%)
- 学資保険(返戻率105%)より約122万円多い
- 児童手当をそのまま積立に回すことも可能
- ただし元本保証はなく、投資リスクがある
ご自身の条件で教育資金をシミュレーションするならこどもNISAシミュレーションをご利用ください。親のNISA枠との併用はNISAシミュレーションで確認できます。
※本記事は2025年度税制改正大綱に基づく情報です。制度の詳細は2026年中に公布される正式な法令で確定します。投資には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。
関連する計算ツール
ご注意
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務判断については、税理士等の専門家にご相談ください。